季節関係なくオーダーできる冷たいスイーツは居酒屋やカラオケでの〆でよく見かけるようになりました。お酒やカラオケで火照った体を冷やす意味でも大活躍のひんやりスイーツ。雑学を絡めつつ会話を温めるのはどうでしょう。
●シャーベットとアイスクリーム
日常的にこの二つのスイーツの違いは、ミルクで出来ていて、口どけのやわらかいものがアイスクリーム、シャリシャリとしてきめ細かい氷のようなものがシャーベット、のようにおおまかな区別をしている人がほとんどだと思います。シャーベットはともかく、アイスクリームは更に細かい区別があります。
●アイスクリームの定義

「こないだ、ラクトアイス食べて…」
「○○さん、アイスクリーム好きですよね~」
「いやいや、だから、アイスクリームじゃなくてラクトアイスですよ」
「ラクトアイスってアイスクリームとは違うのですか?」

「アイスクリーム」の定義は、乳固形分15.0%以上、そのうちの乳脂肪分8.0%以上のものというかなりはっきりした区別があります。
よく目にする「ラクトアイス」の定義が乳固形分3.0%以上のものという定義なのでそれよりもさらにミルク感を出したものを本来であれば「アイスクリーム」と冠してよいのです。
しかし、日常会話でこの区別が重要視されることはまずないので、ネタとして覚えておくとよいでしょう。

「暑いから、かき氷を食べようかな」
「冷たいものばかり食べたらおなか壊してしましますよ~」
「おなかは丈夫ですが、頭がいたくなるんですよね」
「あぁ!よくなりますよね!あのキーンとなるのですよね!」

冷たいものを食べた時にキーンとなる現象を「アイスクリーム頭痛」と呼びます。
俗称や通称のように聞こえるなんとも可愛らしいネーミングですが、これが本格的な医学用語として使われています。
これは冷たいものを食べると喉を急速に冷たいものが通過し、その刺激を脳が痛みとして認識し、後頭部やこめかみで発生していると誤認知することによって引き起こされます。
日常的に引き起こされるのに正式名称や詳しいメカニズムを知っている人は少ないのではないでしょうか。
●シャーベットの定義

「なんだか今日暑いなぁ」
「かき氷とか食べたいですね」
「残念だけど、シャーベットしか置いてないな」
「問題ないじゃないですか、同じものですよ」

その昔、果汁に砂糖をまぜ、バラなどの香りづけをしたものを雪や氷で冷やしたものだったシャルバートが語源。
日本ではアイスと違って乳脂肪分に関する定義はなく、シロップなどを凍結させたもの、もしくは味付けされた粉砕氷を凍結させた食べ物でかき氷との明確な区別がない状態です。

「シャーベットでも頼もうかな~」
「え?こんな早い段階でデザートですか?」
「いやいや、ビールのことですよ」

実は英国やオーストラリアの一部ではシャーベットとはアルコール飲料。特にビールのことを指すスラングとしても使用されています。
●ゼリー
動物のコラーゲンや海藻などからとれるゲル化剤に果汁を混ぜたものであり、さらに、果肉や乳製品などを加え様々なバリエーションを持たせたデザートです。
果汁以外にもコーヒーやミルクで作られたものもありますが、多くの場合は果物の果汁が一般的です。

「先日、医者に行ったらものすごくたくさんの薬もらってしまったんだ」
「しかも、飲みにくそうな錠剤ばかりじゃないですか」
「オブラートの代わりにフルーツゼリーに入れて飲んでいいかなぁ」
「だめですよ。消化薬はオブラート使うと効果弱くなってしまいますから」

もちろん、ほかの薬であったとしても食用ゼリーに混ぜたりするのはNGですが、オブラートの使用できない薬もあるということ、それからオブラートの成分はイモ類からとれるデンプンであり、ゼリーに使用されているコラーゲンや寒天やペクチンなどとは成分が全く異なるということに注意が必要です。
●ババロアとムース

「あれ、デザート何召し上がりますか?」
「抹茶ムースか抹茶のババロアか、迷っているところです」
「何か違いがありますか?」

冷めたいデザートのなかでもお目にかかることが多いプリンやゼリーですが、そのほかに馴染みがあるのは、ババロアやムースです。
見た目も食感も似た両者ですが、大きな違いはゼラチンを用いているかいないか。
泡立てた食材をゼラチンで固めるババロアと違って、素材をそのまま泡立て固まらせるムースは口当たりも軽いため、容器に入っていたり、スポンジなどでおおわれているケーキになっていることが多く一般的です。

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